あっという間に四段から六段に昇格した藤井聡太棋士。
私の予測では、四段から五段に最も早く昇格できたとして2018年の3月、でした。
ところが、なんと驚くことにその前月2月1日には早々と名人戦順位戦で9連勝しC級2組から1組への昇級が決まったことにより五段昇段が確定。
そして、同じ2月の17日には、全棋士が参加する「朝日杯将棋オープン戦」で優勝したため、五段になってからわずか16日後には六段に昇段。
藤井聡太棋士、凄すぎです!
【六段から七段への昇格条件】
では、ここからは六段から七段に昇格するための条件を調べた結果をお伝えしたいと思います。
七段昇格の条件には以下の7つがあります。
1.竜王挑戦
2.竜王戦1組昇級
3.六段昇段後竜王ランキング戦連続昇級または通算3回優勝
4.順位戦B級1組昇級
5.タイトル1期獲得
6.六段昇段後全棋士参加棋戦優勝
7.六段昇段後公式戦150勝
これらのうちどれかひとつでも達成すれば七段に昇格できます。
【七段への昇格条件1.竜王挑戦とは】
七段への昇格条件その1である竜王挑戦について説明するためには、竜王戦についての前提知識が必要です。まずは竜王戦の仕組みについて解説するので、少々お付き合い下さい。すでに知っている人は読み飛ばして下さいね。
【竜王戦の仕組み】
竜王戦は8つのタイトル戦のうちのひとつで、読売新聞社が主催しています。全プロ棋士全員が参加しなければいけない棋戦です。
優勝賞金は約4320万円です。
毎年12月に始まり、翌12月までの1年をかけて、竜王が決定するまで長い道のりのタイトル戦です。
1年のうち12月から6月までが「ランキング戦」と言われるいわゆる予選の期間です。
「ランキング戦」は、出場棋士を1組から6組の6つのランクに分けて開催されます。最上位ランクが1組で以下2組~6組の順です。
プロ棋士になると最初は6組からスタートです。そして、各組のランキング戦において決勝まで勝ち進んだ2名が上の組へ昇級できます。また決勝に進めなくても、その後に開催される昇級者決定戦(敗者復活戦のようなもの)で各組上位2名になった棋士もひとつ上の組へ昇級できます。
このランキング戦に勝ち残った棋士11人が次の「決勝トーナメント」に進むことができます。
そして、7月から9月にかけて決勝トーナメントを戦い、11人のうち優勝した一人がやっと前年度の竜王に挑戦することができます。
つまり、「竜王挑戦」とは、「ランキング戦」で勝ち残り、「決勝トーナメント」で優勝することをいいます。